僕に存在する証をください
たとえこの身が朽ち果てようとも貴女を守ります
死んでしまっても永遠に貴女のお傍に居ます
「ちょっと休憩しましょうか」
スゥーっと少女が剣先をひいた。
「い・・・えっ!続けて・・・くだっ・・・い!!」
しかし、少女の動きを目の前の少年は止めた。少女は諭すような瞳を少年に向けた。
「何言ってるの!もう・・・休んだ方が・・・」
「いいえ!!僕は平気です!」
少女がすべて言い終わらぬうちに少年は反論するように言った。
先ほどから休みなく続けられている武術の稽古。そのせいで目の前の少年はすでにゼェゼェと荒い息をしている。額や武器を握り締めた手には汗さえ滲んでいた。
「プラム」
少女は少年にもう一度、諭すような瞳を向けた。
「何ももうお終いにするって言ってるんじゃないわ。休憩しましょっていってるの!私が疲れちゃったのよ」
剣を鞘に収めて、ストンとその場に座り込んだ。
「わかりました」
プラムと呼ばれた少年はしぶしぶ頷いた。少女の横まで歩み寄るとその場に自身も腰を下ろした。
すると、少女はゴロンと寝転がった。
「ご主人様!!」
「ミントで良いって言ってるでしょー」
慌てて起き上がらそうとするプラムにミントはダメだしをした。それからにっと笑う。
そんなミントにプラムはあっ・・・とした表情をした。
「ねぇ。少し眠っても良い?」
眠たそうに目を擦りながら、ミントはプラムを見上げる。
「こんな所でですか!?いくら下が芝生だって言っても・・・・・」
そういって、周りを一通り見渡す。あたり一面は芝生で周囲には木が生えているが、いつ何時危険が襲って来るとは限らない。
「いざというときは貴方が守ってくれるのでしょう?」
私の護衛獣なんだから、とプラムのチョーカーに付いている碧い宝石を指で突いた。
ミントのペンダントと同じ碧い宝石は護衛獣の誓約の証。
ミントとプラムが主従関係であることの証なのだ。
「・・・わかりました。その代わりちゃんと起きてくださいね?」
「了解!」
困ったようにいうと、飛び切りの笑顔で返される。
本当に・・・・困ったご主人様だな・・・・。自分より遥かに年上だというのに、時々とても幼いこどものように思えてしまう。
(しかも、寝付くの早いし)
ふと横を見ると、ものの1分で眠りについてしまったらしいミントが居る。
そっと、頬を撫でた。
「嘘を付くのがお下手ですね・・・・貴女は」
こ1時間武術の稽古を続けても息一つ乱してなどいなかったくせに、「疲れた」などとよく言えたものだ。
無理をし過ぎている自分を休ませようとした嘘なのはわかっているが、少し複雑に思えた。
「ごめんなさい・・・ミント様」
ポツリと漏らした。
僕は焦っているんだ
貴女のの護衛獣だというのに・・・・・ちっとも役にたてないから
貴女は僕なんかより数倍強くて
僕が貴女の護衛獣で良いのかさえ迷ってしまう
時が経つのなんて待っていられない
僕は今すぐ貴女に追いつきたい
安心して背中を預けてもらえるように
貴女に必要としてもらえるように
僕の大切な大切なご主人様
どうか、僕をお傍に置いてください
たとえこの身が朽ちようと貴女をお守りします
僕が存在する証であってください
☆コメント☆
オリジっこメインの雑記。まだ、オリジ設定部屋作ってないのに書いちゃった・・・。多分意味わかんないと思いますが・・・・。
ミントとプラムが出会ったばかりの頃の過去話です。オリジ設定部屋UP後に見ると多少なりとも違うかもしれないですね。
うん。オリジ設定部屋UPを早くしろってことですね。orz
日々精進、有言実行を夢見て生きてます。